Monsanto社にNOと言う理由

by administrator   
19 March 2015

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“Say No to Monsanto!(モンサント社を容認するな!)

Facebookとかでたまに目にするのが、アメリカに本社を持つMonsanto社に反対する内容が書かれたポスト。 何となく忘れた頃にアメリカ人やオーストラリア人の友人から再び共有されて回ってくるんですが、その内容にはいつも衝撃を受けています。 その影響もあり、今ではモンサント社の名前はしっかりと僕の脳裏に焼き付かれています。

Monsanto社と言えば、強力な除草剤のラウンドアップを開発した会社として知られていますが、遺伝子組換えやバイオテクノロジーなどの分野で も大変有名です。 もともとは化学メーカーだったらしいのですが、その後、農薬分野へと領域を広げ、さらに環境規制の強化を受けてバイオテクノロジー企業へと変身したようで す。 そのトップレベルの技術を利益ではなく、人類や地球のために使ってくれれば何の問題はないのですが、そうではないのでソーシャルメディアなどで反対運動が 起こるわけです。

Monsanto社は世界でナンバーワンの種苗販売会社です。 日本の大手企業であるサカイとタキタも上位に入る健闘をしていますが、Monsanto社は種苗業界のマイクロソフト社的存在です。 世界の市場にMonsanto社がアメリカの農家を怒りで震え上がらせているものに 「種の特許化」と「技術の独占」があります。 種の販売のために特許を取ることは当たり前のようですが、よく考えてみると大きな問題が浮かび上がってきます。

さて、アメリカのあるトウモロコシ農家の例を挙げてみましょう。 当たり前のようですが、小中規模農家の農地は他の農地と隣り合わせになっているのが一般的です。 Monsanto社は病気などに非常に強い品種を遺伝子組換え技術で開発し、特許を獲得しました。その技術を使って同じ品種を勝手に売るな、というのなら 理解はできないこともないのですが、同社はある非情な行動にでたのです。

同社の種を使ったトウモロコシ畑に隣接する非Monsanto社トウモロコシ畑に風で花粉が飛び、(当たり前ですが、)そのDNAを持つトウモロコ シができてしまったのです。 それまで自家採種で栽培していたその農家は、望んでもいないハイブリッド種ができてしまい困惑したはずです。 非常に強力な生命力を持つため、周辺のトウモロコシは追放されている状態です。 それこそ種の汚染といってよいでしょう。 驚いたことに、Monsanto社は逆にその農家を特許の侵害だとして起訴したのです!そのストーリーはドキュメンタリー映画「Food Inc.」で取り上げられ、衝撃を呼びました。 アメリカの政治家や最高裁判所関係者はMonsanto社と結びついているとも言われ、状況は複雑になるばかりです。

このようなことがトウモロコシだけでなく、その他の作物でも起きようとしていることに世界中の人々が気付かなくてはいけないと思います。 次回に種の種類についてお話しようかと思っていますが、種とは人類にとってかけがえないものなのです。 種は遺伝子を組み換えなくても優良な作物をセレクトして採種することでその地域にあったいい種ができていきます。 まるでターミネーターのように他の畑を占領していく遺伝子組換え種は危険であると言えます。 種は多様であるべきなのです。 多様であることで、ひとつの種がダメになった場合でも、選択は残されるということだと思います。

Monsanto社のような大手に世界の種苗市場を独占されないよう、中堅各社が連合して設けた研究組織があるそうです。 オランダの中堅種苗会社が共同出資して1989年に設立された「キージーン」もそのひとつ。 同社は植物遺伝子の研究会社で、品種改良種の開発を中心に行なっています。 2005年、タキイ社は同社の大株主となりました。現在、20%を所有しています。

朝日新聞Globeの記事によると、タキイの初田和雄常務は出資の理由について次のように語っています。 「買収攻勢で、技術とタネの両方を手中に入れようとする種苗メジャーへの備えです。 特許と遺伝資源という2大知的財産をおさえられたら、手も足も出なくなってしまうから。」

更に、キージーンの社長、アリエン・ファン・ツーネン博士は自社について次のように説明しています。 「モンサントなどをマイクロソフトに例えるなら、私たちはリナックスやグーグルのような存在です。 中堅・中小の企業にも広く門戸を開くことで強くなるし、大手の技術独占を阻止することもできる。」

僕は遺伝子組換えには基本的に反対ですが、少なくとも、Monsanto社の独占に歯止めをかけるシステムのひとつとしてキージーンのような会社が 現れるのは悪いことではないと感じています。 皆さんも、毎日口にする食物は一体どうやって作られたのか考えてみるとよいでしょう。

 

参考サイト:http://globe.asahi.com/feature/081103/02_3.html

参考イメージ:http://www.telesurtv.net/english/opinion/Andres-Carrasco-vs-Monsanto-20141001-0090.html

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